緊急避妊法(emergency contraception)

 避妊とは妊娠を予防するものですが、予防できなかった場合に妊娠を回避するための避妊法をいいます。

翌日の朝になってあわててピルを服用するのでmorning after pill とも言われます。

どういった場合に必要になるか?。

コンドームが破れた、コンドームが脱げてしまった、危険期であるにもかかわらず避妊をしなかった、レイプされたなどでしょう。

もちろん妊娠した後では間に合いません。

人工妊娠中絶ではないのです。

性交後、受精した卵が子宮の内膜に着床した後では効果はありません。

米国ではFDA(米国医薬品食品局)が正式に認めており、1998年には専用の薬も認可されています。日本でもかなり広まってきました。

具体的な方法

避妊に失敗したあと、72時間以内にまず2錠、更にその後12時間に2錠服用します。

現在一般的に使用されるのは経口避妊薬ですが、低容量ピルでは作用が弱いので、一世代前のホルモン量の多いものが使われます。

ピルですから副作用はあります。気分不良・吐き気(20-30%)、頭痛・めまい(数%)、月経周期の異常(多くは次の月経が早く来る)などがあげられます。
 
緊急避妊によって妊娠が回避できる確率

この治療法に熱心に取り組んでいる日本家族計画協会の報告では266人のうち妊娠したのは2.6%にあたる7人であった(97%に有効)と報告しています。

決して確実な方法ではありません。

作用機序

どの時点で服用するかによって、脳下垂体のホルモンに影響を与える、排卵を抑制する、排卵後の黄体期を短くさせる、子宮内膜に対するホルモンの働きを抑制する、受精卵の着床を抑制するなどいろいろ考えられています。

緊急避妊はどこで?

産婦人科でこの治療法を採用しているかどうか聞いてから受診して下さい。

妊娠する可能性のある女性なら誰でもうけられます。但し医療保険の適応ではありません。

産婦人科医師の間でもこの治療法に対する評価は定まっていません。

本当に排卵寸前に性交した場合にピルを服用して間に合うのか疑問です。決して成功率は100%とは言えないのです。

それでも「おぼれるものはわらをもつかむ」といった意味で試みるのも悪くはないでしょう。